内容説明
両親と妹を殺した真犯人「シックス」に単身挑む笹塚! 「シックス」の部下達を次々と片付けるが、突然現れた石垣に後ろから刺されてしまう。そして、現場にたどりついた弥子の目の前で…!? 衝撃に次ぐ衝撃が弥子を襲う!!
なんとなく、魔人探偵脳噛ネウロの21巻を読んでいたけど、松井憂征先生は、前作のハードルがめちゃくちゃ高いことが分かった。最近のジャンプ作品では、主要キャラをしっかり「殺した」作品だと思った。
勿論、現在連載中の『暗殺教室』も面白くて、マンガのバランスや、エンターテイメント性の部分は、かなり、磨かれていると思う。
しかし、21巻という、既に培われた部分もあるが、心に訴えかけてくるモノが半端なくて、読んでいて、涙がボロボロと出てきた。
多分、ここ10年くらいのジャンプで、『悪』とか『悪意』を一番、描いたマンガなのじゃないかな。描きすぎて、多分、受け入れられない人もいると思うが…。おそらく、松井先生は、絵じゃなくて、ストーリーの方から、マンガ家を目指された人なんだと思う。
21巻で感じたのは、反吐が出るような絶対的な悪と、それにより弄ばれた命と、そして、それに贖えない弱い心による、やるせなさ…だろうか…。まだ、暗殺教室を読んでいて、泣いてないことを考えると、やはり、前作のハードルは高い。
良い意味で、前作の印象が薄くなる、3年ほど間をあけての連載というのは、上手だと思った。願わくば、暗殺教室も、松井先生が想定されている最長の形で連載がされて欲しいと思った。
後、ネウロを読んだことのない人は、マンガ喫茶などとかで、一気読みとかでも良いから、読んだ方が良いと思う。